rage.

今、世界で何が起きているのか？-“怒り”を可視化するドキュメント-

コロナ禍や元首相の銃撃事件、今も続くロシアによるウクライナ侵攻など、前代未聞の事件が起こり続ける現代社会。
「みんな、何かがおかしいと思っている。」を軸として、今世界で起きている問題を多角的に問題提起する番組。
DJは明確に設けられておらず、進行役としてのナレーターはいるものの、そこにパーソナルな面はない。あくまで様々な人の「声」が中心となって展開されている。
反貧困ネットワーク世話人の雨宮処凛氏や、元SEALDsで哲学講師の牛田悦正氏、文筆家の佐久間裕美子氏、米国在住のZ世代である竹田ダニエル氏、その他多くの人から「rage」＝「怒り」にも近い意志を持って声が届けられている。
4回ごとにシーズンが区切られており、それぞれ大まかに分けられたテーマが伺える。例えるならシーズン1では「気づき」シーズン2では「実行」といったところだろうか？
「国葬」「誹謗中傷」「気候変動」「コロナ禍で浮き彫りになった社会課題」をシーズン1では取り扱い、シーズン2はさまざまな社会課題へアクションしている人々にフォーカスしている。
個人的には「S1#2「他人の社会」-誹謗中傷や冷笑的な言葉がバズるのはなぜ』」が、これまであまり考えてこなかった「冷笑」に、社会的背景も要員している可能性がある点は大きな発見となった。その他の回でも、もちろん数多くの気づきがある。気になるタイトルからぜひ聴いて、考えてみてほしい。

（Cultivator　ヤマウチ）